慢性痛の改善に呼吸がどんな繋がりがあるのか?
今回は慢性痛の改善方法として呼吸の観点からお伝えしていきます
人は呼吸ができなければ死んでしまいます
そんなの誰でも知っとるわ!とお声が聞こえそうですがご容赦ください笑
当たり前すぎて呼吸に対して普段から意識したことがない方がほとんどだと思います。
ではそんな呼吸がなぜ重要なのかご説明していきたいと思います。
1.ご自分の姿勢と比べてみよう!
写真にある姿勢と今のご自分の姿勢を見比べてみましょう
お袈裟に見えるかもしれませんが×の姿勢に当てはまる方がほとんどではないでしょうか
真ん中は頭が前に出て背中が丸くなる猫背姿勢
右はお腹が前に出る反り腰姿勢ですね
正しい姿勢はお分かりのように左の女性です。
正しい姿勢とは横から身体を見た際に耳→肩→膝の真ん中→外くるぶし少し前が一直線に結ばれた時です。
慢性痛を改善するにあたり姿勢が崩れることでどんなマイナスなことが起こりうるのか順を追ってご説明していきます。
2.呼吸に関わる筋肉 横隔膜
横隔膜とは身体の中心部に位置しており、肋骨の内側と背骨についている筋肉です。
横隔膜の上には肺や心臓があり、下には肝臓や胃などの臓器があります。
呼吸だけではなく姿勢や動作にも影響している重要な筋肉なんです!
では横隔膜はどんな働きがあるのでしょうか?
ちなみ横隔膜は焼肉でいうハラミですw 個人的に一番好きな部位ですw
2-1ZOA(Zone of Apposition)
いきなり横文字で??だと思いますがご容赦くださいw ゾーンオブアポジションと読みます。以下ZOA
横隔膜は息を吸った際に下方に下がり、息を吐いた時に上方に上がります。(写真参照)
息を吐いた時の一番上に上がった横隔膜と息を吸った際に一番下に下がった横隔膜の動きの範囲(赤線の間)の事をZOAと呼びます。
この範囲が狭くなることで横隔膜が正しく使えず呼吸補助筋と呼ばれる首回りなどにある筋肉を過度に使い呼吸を行ってしまうため安静時に正しい呼吸が行えません。
通常安静時では横隔膜8割、呼吸補助筋2割の割合で呼吸を行っていますが横隔膜の割合が低くなることで首回りにある呼吸補助筋の割合が増え肩こりの原因にもなってしまうのです。
首周りの筋肉を過度に使ってしまうので肩こりやそれに伴う頭痛にも影響しそうですよね。
2-2 腹腔内圧
先ほど説明したZOAと同じくらい大事なのが腹腔内圧です!表裏一体と言っても過言ではありません!
お腹周りには背骨のみしかなく胸周りのように肋骨がないため安定性に乏しいです。
そこでお腹周りの安定性に貢献するのが腹腔内圧なのです!
先ほどご説明したZOAで呼吸により横隔膜が下がってくることにより内臓が押し下げられ骨盤低筋群が内臓を押し返すことにより腹腔内圧が高まります。(写真参照)
※プロメテウス参照
この圧力がお腹周りいわゆる体幹を安定させるのです。
ですが腹腔内圧が高まるためには上の横隔膜と下の骨盤底筋が平行ではないと安定しないと言われております。
反り腰や肋骨が前に出る悪い姿勢では横隔膜と骨盤底筋の平行が保たれません。
呼吸が正しく機能する場合息を吸った際にお腹周りは360度拡張するのですが不良姿勢により、ZOAの機能が悪い場合では360度拡張せず腹腔内圧が高まりません。
つまりZOA、腹腔内圧両方が正しく機能することで安定した正しい姿勢や動作が行えるのです!
※骨盤底筋は女性では正しく機能しないことにより姿勢だけでなく生理不順、尿漏れ等、婦人科系のトラブルの要因にもなる恐れもあると言われております。
3.姿勢と呼吸の相関性
上記で説明してきた通り姿勢と呼吸は相互関係にあります。
悪い姿勢により正しい呼吸を妨げ、良くない呼吸が姿勢を悪くするのです。
姿勢や動作は脳がコントロールしています。呼吸機能が低下することで脳への酸素供給が低下し脳の働きも低下してしまいます。
特に脳の前頭葉では過度の緊張を抑制する働きがあるので酸素供給が低下することで結果緊張が強い姿勢になってしまいます!
過度に緊張している方は肩をすくめ頭が前に出る姿勢を取りやすくなり、緊張が続くことで胸筋や広背筋等が常に固まったままになり猫背や歯のくいしばり等が常態化してしまいます!
頭が前に出ることで背中も丸まります。そうすると猫背姿勢の出来上がりです。
猫背姿勢になればバランスよく筋肉で姿勢を保てなくなり一定の場所に負荷がかかり続けます。
それが結果的に慢性痛になるのです。
根本となる原因にアプローチをしないとマッサージ等を行っても一時的な効果になってしまうのです。
4.慢性痛改善にオススメの呼吸エクササイズ
正しい呼吸になるための改善方法をご紹介します。
ご自宅でもできると思うので是非継続して実施して下さい。
※このエクササイズの目的は過度の緊張姿勢、過度呼吸の改善です。筋肉をつけるトレーニングではないのでリラックスして力まないように行って下さい。
ではやり方です。
写真のように仰向けになり両膝を立てた状態になります。
その際に腰が反ってしまう方は手のひらを腰に入れて頂き手を押しつぶすようにするとわかりやすいと思います。
顎が浮いてしまう方は頭の下にタオル等を入れて枕代わりにして下さい。
この状態で呼吸を行っていきます。
呼吸は5秒かけてゆっくり鼻から吸い5秒かけてゆっくり鼻から息を吐く。
吐いたら5秒止めてまたゆっくり鼻から吸うを意識して行います
吸う5-吐く5-止める5これを1セットとしたら3セット実施します。
鼻から吐くのが難しい方は口で吐いても大丈夫です。
腰が痛い方や緊張が強すぎて上記でも難しい方は下記を行ってみて下さい。
写真のように土下座の姿勢になり、なるべく背中を丸めます。
呼吸はできれば吸う5-吐く5-止める5が理想ですが難しい場合は力まない範囲で実施し慣れてきたら
吸う5-吐く5-止める5近づけるようにしていきましょう
5.まとめ
最後までご覧になっていただきありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
慢性痛と呼吸について関係性を見てきました
悪い姿勢により正しい呼吸を妨げ、良くない呼吸が姿勢を悪くする
姿勢が悪くなれば身体のどこかに負荷がかかり慢性痛の原因になってしまいます。
まずは呼吸を改善できるよう呼吸エクササイズを実施してみて下さい。
お電話ありがとうございます、
浦和筋膜整体LIMでございます。